火星10

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火星10とは、朝鮮民主主義人民共和国が開発した中距離弾道ミサイルである。一般的には、ムスダンとして知られている。

概要[編集]

ムスダンは、旧ソ連の潜水艦発射弾道ミサイルであるR-27を、旧ソ連の技術者を招いて魔改造して、陸上発射型にしたものだと考えられている。この弾道ミサイルは2007年4月25日に平壌で行われた朝鮮人民軍創設75周年記念パレードで初めてその姿がアメリカの偵察衛星により確認された。また、2010年10月10日に行われた朝鮮労働党創建65周年記念パレードで初めてその姿が世界中のメディアに公開された。パレードでは12輪の移動式発射台に搭載されたムスダン8基が登場し、この時の映像は世界中で報道された。他の弾道ミサイルに比べて、失敗回数が明らかに多い。その理由は後述する。また、2005年に、イランに18~19発のムスダンを輸出したとされる。

スペック[編集]

  • 元が潜水艦発射弾道ミサイルなので、スペースがとれない。それが故、主要機関が、かなり複雑。これのせいで、何度も発射に失敗していると考えられている。
  • 全長12.5m 、直径1.5mと、全長がR-27より、2.8mほど伸びている。これは、燃料搭載量を増やして、射程距離を増やすため。
  • 上記の関係で、重量も19tほどになった。
  • ペイロード は650kg~1,200kg程度と考えられ、弾頭はペイロードに合わせて高性能爆薬・核・生物・化学兵器が選択可能である。多弾頭のMIRV技術についてはムスダンの原型であるR-27の技術移転の際に獲得している可能性が高いが、単弾頭と比較してさらなる小型化が必須であり、強化原子爆弾か水素爆弾の技術が必要とされる。2013年現在ではまだ途上と考えられ、結果的にMIRVは選択できないとみられる。
  • 射程距離は3,200km以上4,000km以下で、日本本土はもとよりグアムの米軍基地にも届く射程距離である。
  • 元が潜水艦発射弾道ミサイルなので、即応性には、かなり優れている。
  • 推進器は1段式液体燃料ロケットモーターで、推進剤は常温保存が可能な液体燃料である。発射されたあとは、弾道が切り離され、目的地に自由落下する。
  • うまくやれば、潜水艦から発射することも可能だが、現在、北朝鮮、イランには発射に対応した潜水艦は無い。

発射記録[編集]

2016年[編集]

4月15日[編集]

北朝鮮で初の発射。数秒後空中爆発して失敗。

4月28日[編集]

午前と午後に分けて2発発射するも、どちらも発射直後に失敗。発射機ごとふっとぶ。

5月31日[編集]

発射実験をするも、発射直後に失敗。

6月22日[編集]

午前に2発発射。1発は150km飛翔するも失敗。もう1発は、高度1000km以上、水平距離400㎞飛翔して日本海に落下。初の成功。

10月15日[編集]

午前に発射するも、発射直後に空中爆発し、失敗。しかし、これは別のミサイルではないかと考える人もいる。

10月20日[編集]

午前に発射するも、失敗。しかし、前回同様、これは別のミサイルではないかと考える人もいる。