オープンスタジオ

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サテライトスタジオ(英語:Satellite Studio)は、演奏所以外の場所に設置される放送局の放送用スタジオの一つである。

目次

概要[編集]

日本国内外ともに特に明確な定義などはなく、放送局のスタジオのひとつとして扱われるものであるが、放送局の「サテライトスタジオ」とは、演奏所建物内又は敷地以外の場所に設置したスタジオ、すなわちスタジオフロア及び調整室を併せたもので、その調整室が副調整室機能を有し、演奏所の主調整室と自営もしくは他の電気通信事業者の所有する有線もしくは無線の通信回線によって接続され、映像、音声、その他放送用データのやりとりができ、直接放送、すなわち生放送可能となっているものの一つを示す[1]。ただし、副調整室でCM送出指示(アンタイム制御)やテロップ操作等ができない場合、通称「受けサブ」と呼ばれる演奏所側の副調整室を通す必要がある。

日本では期間限定設置の臨時スタジオと常設スタジオの両方がある。前者はあくまでも臨時のもの、すなわち中継放送のひとつとしての扱いになるが、後者で副調整室を持つものは放送局の放送システムとして放送局免許に関係する。テレビ、ラジオともに「サテライトスタジオ」と呼ばれるものがあるが、テレビドラマ撮影用など大規模な映像音声制作用スタジオは含めないことが多く、報道などの要求から演奏所外に設けられるスタジオ(日本では国会議事堂、地方議会場、道路交通情報センター日本気象協会などに設けられるもの)などについても含めないことが多い[1]

つまり日本では、出演者によるトークやCDなどによる音楽再生が主体の小規模なラジオ放送用スタジオを、演奏所より離れた人通りの多い繁華街にある建物などに設け、基本的なラジオの生放送の様子(スタジオフロアの出演者や副調整室のスタッフの動きなど)を観客に見せる目的となっているものが「サテライトスタジオ」に該当する。多くのスタジオは観客の番組への参加は考慮しておらず、外部の騒音を遮断し、観客の立ち入りを防ぐためにガラス張りのセットとなっている。外部に対しては、放送音声を流すスピーカと、観客の声を拾うためのマイクロフォンを設置する程度である。ケーブルテレビが主力のアメリカでは、ローカルケーブルテレビ局の小規模な「テレビサテライトスタジオ」も相当数あるが、これも同様の構成である[1]

日本ではテレビ放送が始まってラジオが押され気味であった1962年に、ニッポン放送がアメリカでの成功例を参考に小田急百貨店新宿店内にラジオスタジオを開設して以来、日本各地に展開されている[1]

オープンスタジオとの違い[編集]

オープンスタジオとは、下記のような目的に該当するものを指す。

  • スタジオフロア部を視聴者、聴取者に対して直接公開することを前提とした「開放スタジオ」。これについては「外部の騒音を遮断するための防音ガラスなど」を設ける場合(具体的には日本テレビ本社内に設置されたマイスタジオや、同じく本社敷地内に設置されたゼロスタジオが該当する)と、防音ガラスなどを設置しない場合(あくまで臨時に設置されたもの。具体的にはテレビ神奈川が本社1階に設置し、平日昼の情報生番組で使用しているヨコハマNEWSハーバーなどが該当する)
  • 技術的には基本的なスタジオ構造を持たない、すなわち本来スタジオを設けることを目的としていない場所にスタジオフロアを設け、結果、映像や音声が外部と遮断されないスタジオフロアを持つスタジオのこと[1]。具体的には、日本テレビ報道局内に設置されている日テレNEWS24用スタジオや、TBSテレビ報道局内に設置されているTBSニュースバード用スタジオ、千葉テレビ平日朝の情報生番組用として本社ロビー内に半常設しているスタジオなどが該当する。

上記を簡単にまとめると、「放送局の本社社屋内や、本社社屋の敷地内に設置された、一部もしくは全部の壁面がガラス張りになっているスタジオ」は、サテライト(離れた場所にある)スタジオではなく、オープン(公開)スタジオということになる。

主なサテライトスタジオ (供用中)[編集]

北海道[編集]

青森県[編集]

岩手県[編集]

  • さっこらスタジオ(盛岡市・肴町商店街振興組合事務所1階/エフエム岩手盛岡支局)
  • さくらホールスタジオ(北上市・さくらホール内/エフエム岩手北上支局)
  • メイプルサテライトスタジオ (奥州市メイプル4階 / 奥州エフエム
  • 釜石支局サテライトスタジオ(釜石市・エフエム岩手釜石支局) ※2011年4月使用開始
  • カッパスタジオ(遠野市・エフエム岩手遠野支局) ※2010年10月使用開始
  • くんのこスタジオ(久慈市やませ土風館多目的ホール内/エフエム岩手久慈支局) ※2012年4月使用開始
  • 月見坂スタジオ(平泉町/エフエム岩手平泉支局) ※2012年4月使用開始
  • 花の丘スタジオ(一戸町・イコオショッピングセンター内/エフエム岩手一戸支局) ※2013年7月使用開始

宮城県[編集]

秋田県[編集]

山形県[編集]

福島県[編集]

茨城県[編集]

埼玉県[編集]

千葉県[編集]

東京都[編集]

神奈川県[編集]

新潟県[編集]

山梨県[編集]

長野県[編集]

静岡県[編集]

愛知県[編集]

岐阜県[編集]

富山県[編集]

石川県[編集]

福井県[編集]

滋賀県[編集]

大阪府[編集]

ファイル:Yes-FM.jpg
YES-fm 難波スタジオ
(大阪市中央区・NMB48劇場エントランス)

兵庫県[編集]

岡山県[編集]

広島県[編集]

  • エディオンスタジオ紙屋町(旧・ダイイチサテライトスタジオ→デオデオサテライトスタジオ) (広島市中区紙屋町エディオン広島本店本館(旧・第一産業本店→ハイライフプラザ第一産業本店→ダイイチ本店→デオデオ本店) / 旧店舗建物時代より存在。旧建物時代は2階。現建物になってからは。当初は7階、のちに8階に移動。
  • 紙屋町シャレオ iスタジオ (広島市中区・紙屋町シャレオ / 広島FM放送
  • フタバ図書TERAサテライトスタジオ (安芸郡府中町・イオンモール広島府中ソレイユ内フタバ図書TERA / 広島FM放送)
  • サンモールYYYスタジオ (広島市中区・サンモール / 広島FM放送)

香川県[編集]

福岡県[編集]

長崎県[編集]

大分県[編集]

熊本県[編集]

宮崎県[編集]

鹿児島県[編集]

沖縄県[編集]

  • RBC宮古スタジオ (宮古島市 / 琉球放送、『宮古発・下地暁のわいわいワイドー』で使用)
  • RBC八重山スタジオ (石垣市 / 琉球放送、『つちだきくおの八重山イノー通信』で使用)
  • あやぱにモール内スタジオ (石垣市 / ラジオ沖縄、『八重山からにぃふぁゆ』で使用)

国外[編集]

過去にあったサテライトスタジオ[編集]

北海道(過去)[編集]

青森県(過去)[編集]

岩手県(過去)[編集]

  • スタジオP-SAT (盛岡市・パルソビル / IBC岩手放送
  • kadaruスタジオ (盛岡市 / エフエム岩手) ※使用期間は2005年3月 - 2009年9月。
  • 公園通りスタジオ (盛岡市・川徳1階 / エフエム岩手) ※2008年3月閉鎖。
  • 大通りスタジオ (盛岡市・セントラルガーデンスクエア / ラヂオもりおか) ※2009年9月閉鎖。

宮城県(過去)[編集]

秋田県(過去)[編集]

山形県(過去)[編集]

福島県(過去)[編集]

栃木県(過去)[編集]

千葉県(過去)[編集]

東京都(過去)[編集]

神奈川県(過去)[編集]

新潟県(過去)[編集]

長野県(過去)[編集]

静岡県(過去)[編集]

愛知県(過去)[編集]

  • 栄町サテライトスタジオ (名古屋市中区錦・栄町ビル名店街 / 東海ラジオ) ※東海地方初のサテライトスタジオ。使用期間は1966年3月 - 1971年4月。
  • 松坂屋 (名古屋市中区松坂屋本店(現・名古屋店)南館 オルガン広場 / 中部日本放送(CBC))
  • フィエラZIPコーナー (名古屋市中区栄・JETRO輸入車ショールーム / ZIP-FM
  • 日産ギャラリー名古屋 (名古屋市中区栄 / 東海ラジオ)
  • CBCレインボースタジオ (名古屋市中区新栄・CBC会館1F / CBC、『ばつぐんジョッキー』その他のラジオ生放送で使用) ※1998年11月、新放送センタービルの完成に伴い閉鎖。
  • CBCフロントスタジオ (名古屋市中区新栄・CBC会館1階 / CBC、『ミックスパイください』その他のテレビ番組で使用)
  • 雲竜フレックスビル (名古屋市中区新栄・焼肉店IMANAS亭 / 中京テレビ、『ラジオDEごめん』その他の深夜生番組で使用)
  • 名鉄百貨店 (名古屋市中村区名駅名鉄百貨店 / 東海テレビ) ※正式なサテライトスタジオではなく、中継専用施設を設けた上で『奥様こんにちは』の生放送を行った。ちなみに全国初の試みであり、注目を集めたという。
  • セブン館 (名古屋市中村区名駅・名鉄百貨店セブン館(現・LABI名古屋) / 東海ラジオ)
  • ユニモール・サテライトスタジオ (名古屋市中村区名駅・ユニモール / 東海ラジオ) ※1980年代閉鎖。現在は館内放送用とプレイガイドとして運用中。
  • JRセントラルタワーズ (名古屋市中村区名駅・JRセントラルタワーズ / 名古屋の民放ラジオ局が期間限定で共同設置)
  • 名鉄レジャック (名古屋市中村区名駅南・名鉄レジャック / 中京テレビ、公開バラエティ番組で使用)
  • エスカスタジオ (名古屋市中村区椿町・エスカ地下街 / CBC)
  • 太陽サウンドオン (名古屋市北区瑠璃光町・太陽サウンドオンビル / 東海ラジオ)
  • 2005年日本国際博覧会長久手会場 (愛知郡長久手町(現・長久手市) / NHK・東海テレビ・中京テレビ・CBC・メ〜テレ・テレビ愛知) ※ラジオ局はメディアセンターにそれぞれブースを設置。
  • 東レシャンピア (東海ラジオ)

岐阜県(過去)[編集]

三重県(過去)[編集]

  • 街の放送局えびすスタジオ (名張市鍛冶町 / FMなばり) ※2008年5月末休止。
  • やなせスタジオ (名張市新町・旧細川邸やなせ宿 川蔵 / FMなばり) ※2011年3月末閉鎖。

石川県(過去)[編集]

滋賀県(過去)[編集]

京都府(過去)[編集]

大阪府(過去)[編集]

兵庫県(過去)[編集]

岡山県(過去)[編集]

  • トヨペットQサテライトスタジオ (岡山市北区本町・岡山トヨペット / 山陽放送、岡山トヨペット提供の生放送番組で使用) ※現在はQパーキングという有料駐車場。
  • 天満屋サテライトスタジオ (岡山市北区表町・天満屋岡山店1階 / 山陽放送)
  • RNC天満屋葦川(いせん)会館テレビスタジオ (岡山市北区表町・天満屋岡山店6階 葦川会館内 / 西日本放送
  • デオデオ倉敷本店サテライトスタジオ (倉敷市デオデオ倉敷本店2階 / FMくらしき)※使用期間は2008年9月 - 2012年4月

広島県(過去)[編集]

  • 基町クレド (広島市中区基町・NTTクレド基町ビル / 中国放送) ※2004年8月1日をもって全てのサテライトスタジオを閉鎖。
  • 天満屋広島店8階サテライトスタジオ - 1970年代に存在。『サテスタ8&8』などで使用。

香川県(過去)[編集]

愛媛県(過去)[編集]

  • DoCoMoStudio (松山市大街道 / 南海放送FM愛媛、『らくやのぉ』(南海放送)などで使用) ※2008年6月閉鎖。
  • RNBお城下ど真ん中スタジオ(通称:ドマスタ) (松山市大街道・サンコーセントラルビル2階 / 南海放送、『らくやのぉ』で使用) ※使用期間は2008年11月 - 2010年3月末。1階はサンクス銀天街入口店。

福岡県(過去)[編集]

佐賀県(過去)[編集]

鹿児島県(過去)[編集]

沖縄県(過去)[編集]

写真集[編集]

参考文献等[編集]

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 社団法人日本民間放送連盟編 『放送ハンドブック』東洋経済新報社 1991年5月23日 p331-340、p431-438他。

関連項目[編集]