イタダキマン

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テレビアニメ:イタダキマン
原作 九里一平タツノコプロ企画室
総監督
監督 笹川ひろし(総監督)
シリーズディレクター
チーフディレクター
企画 岡正
シリーズ構成 酒井あきよし
脚本 酒井あきよしほか
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 大河原邦男
音楽
アニメーション制作
製作 フジテレビタツノコプロ
放送局 フジテレビ系列
放送期間 1983年4月9日 - 1983年9月24日
話数 20話
その他 第19話は未放映
コピーライト表記 ©
テンプレート使用方法 ノート

イタダキマン』は、『タイムボカンシリーズ』第7作目としてフジテレビ系列で1983年4月9日から同年9月24日まで毎週土曜夜7時30分~8時00分に全20回(ただし野球中継のため本放映では19話が未放映)が放映された、タツノコプロで制作されたテレビアニメ

現在Yahoo!動画にて全篇配信中。[1]

概要[編集]

各種設定は『西遊記』をモチーフにし、前作までの巨大ロボット路線から巨大変身するヒーローものになっている。本作ではタイムトラベルはしないが、シリーズの主たるテーマであった「モノ探し」要素が復活。作風も前番組『逆転イッパツマン』にあったシリアス味は払拭され、シリーズ本来のコメディーとなり、原点回帰を目指した。

その上で、「主人公が素性を隠して平素は三悪人と行動している」「イタダキマンの毎回の敵は妖怪であり、三悪人は妖怪の戦闘をサポートするセコンド的立場となった」「これまでメカに乗り込んで戦ってきたヒーロー自身が巨大化変身して戦う」など、新たなアイデアを満載した意欲作であった。

企画段階では「オシャカマン」というタイトルだったが、「おしゃかになる」が「だめになる」という意味になり縁起が悪いため改題された。『イタダキマン』のタイトルの由来は視聴率を戴くという意気込みを込めたもの[2]。これまで『タイムボカンシリーズ』の放映時間が18時30分だったのが、本作では1時間遅い19時30分からに昇格した。当時の土曜日19時30分の時間帯はフジテレビは強力な裏番組の影響で低視聴率であり(これについては後述)、そこへ人気番組で好視聴率を稼いで来た『タイムボカンシリーズ』の新作を移動した格好であった。しかし時間帯の変更は裏目に出て、視聴者の新規開拓が進まなかったうえ、もともとの視聴者をこの時間帯に移行させることが出来ず、20話で打ち切りという短命に終わり、『タイムボカンシリーズ』も本作でいったん終了することになってしまった。本作終了から8ヵ月後の1984年5月、『タイムボカンシリーズ』のメインスポンサーだったタカトクトイスも倒産している。

オープニングアニメの終了直前の八奈見乗児キャラクターの暴言は、ダサイネン「あげないよ!」


注意以降に核心部分が記述されています。

ストーリー[編集]

オシャカ様はオシャカ学園のオチャカ校長を通して、三蔵法師一行の子孫の3人である三蔵法子、サーゴ・浄、猪尾ハツ男にオシャカパズル集めをするよう命じる。オシャカパズルにはお釈迦様が残した大切な宝のありかが秘められているのであった。3人は旅に出てパズル集めを開始するが、オシャカ学園を目指す万年浪人のヤンヤン、ダサイネン、トンメンタンの三人は、パズルを集めれば宝が手に入るうえオシャカ学園入学の口実になると企図し、法子たちの邪魔とパズルの横取り始める。しかし法子たちがどこかで襲われるとイタダキマンがやってきて悪玉トリオをやっつける。

オシャカパズル[編集]

その昔、お釈迦様は人々に伝える大切な宝を以て地球へやってきたが、妖怪が大量に跋扈していることに危惧し、宝を石版に変え無数に砕いて地球に蒔いた。これがオシャカパズルである。だがその破片は1つ1つにお釈迦様の力が込められており、逆に多くの妖怪がそれを手にしてパワーアップしてしまっていた。全てのパズルが揃ったときに何かが起きると言われている。

キャラクター:声の出演[編集]

イタダキマン[編集]

孫田空作(まごた くうさく)/イタダキマン
- 田中真弓
生き別れの母を捜す10歳の少年で、歴代シリーズ中最年少の主人公であり、シリーズ中最も口が悪い(ガラの悪い)ヒーロー。戦闘中は減らず口をのべつまくなしに叩く。「たてまえトリオ」の持つ小猿ロボット「オモンキ」の出す音に反応してイタダキマンに変身する。さらにイタダキマン二段変身で装甲をまとい自身が巨大化して戦う。戦闘は如意棒を使った白兵戦で戦い、これまでのシリーズのようにメカ戦はほとんど行わない。毎回の戦闘ハイライトは、腰に付けたひょうたんから出す「ひょっこりひょうたん玉」。この玉を掌に乗せイタダキマンの息を吹きかけると細かく分裂し、それがゾロメカとなって相手妖怪に襲いかかる。なお、空作の姿でいるときは善側である「たてまえトリオ」ではなく三悪と行動を共にしている。その理由は……。サブタイトルの読み上げやアイキャッチコールも担当。

オシャカ学園[編集]

成績優秀な者しか入学出来ない超名門学園。制服や生徒の年齢からすると高校のようである。校長はお釈迦様そっくりなオチャカ校長。

オチャカ校長
声 - 及川ヒロオ
オシャカ学園校長。頭がでかく、大仏のデフォルメのような顔をしている。たてまえトリオにオシャカパズルの捜索を命じる。お釈迦様の霊が憑依するとオシャカン鳥を召喚して、オシャカパズルの在処の指示を下す。但し平素はセクハラ爆発なスケベ上司で、カンノ先生に触りまくったり卑猥な言動を繰り返す。お釈迦様が降霊しているときは頭が金色に輝く。
カンノ先生
声 - 梨羽雪子(現・梨羽侑里
お色気たっぷりの女教師で、事実上の教頭的立場。校長がたてまえトリオに指示を出す際に同席する。しかし平素はオチャカ校長のセクハラ被害に遭っている。オチャカ校長がパズルの指示を出すときにはカンノ先生がステレオで決まった音楽を流すことになっているが、中期頃から最初に間違った曲を流して一同がボケをかますのがお約束。名前は「観音様」から。
オシャカン鳥
声 - 富山敬
全世界を飛び回り、この世のすべての秘密を知っているという、オシャカ様のおつかい鳥。オチャカ校長に召喚され、オシャカパズルのありかを「たてまえトリオ」に伝える。後期に入ると出番が省略されてしまうことが多くなった。
オモンキ
オチャカ校長のマスコットロボット。シンバルを持った小猿の姿をしている。平時は校長室でお茶などを入れているが、空間移動機能を持っており、「たてまえトリオ」がパズル探索を行う際には現場まで一行をテレポートで送り届ける。また手に持ったシンバルの音響はイタダキマンを呼び寄せる力を持っている。

たてまえトリオ[編集]

オチャカ校長より「オシャカパズル」収集を命ぜられた優等生たち。三人揃って「たてまえトリオ」。その名のとおり建前上は善の主人公格であるというだけで、ほとんど活躍せず戦闘も専らイタダキマン任せ。事態が収拾したらパズルだけ拾って帰るパターンが多い。校長のマスコットロボットである小猿「オモンキ」の空間移動機能を使って、パズルのあると思われる現地へ移動する。

三蔵法子(さんぞう ほうこ)
声 - 及川ひとみ
三蔵法師の直系子孫。オシャカ学園の優等生。一見清楚で美しい女の子だが、その内心は性悪+高飛車、ついでに暴走すると粗野乱暴になってしまう、タイムボカンシリーズ中屈指の曲者ヒロイン。見かけに反して腕っぷしも大変強く、暴漢相手にも負けない。17歳。パズル探索時は白い改良着を着て校長に与えられたロボット馬に乗馬する。
本作は及川のデビュー作である。
サーゴ・浄
声 - 島田敏
沙悟浄の子孫。背が高くハンサムな男子学生だが、口が先行して行動はあまり伴わない。坊ちゃん育ちであるため性格は甘い。美人には弱い。探索時は緑色の軽装になる。
猪尾八ツ男
声 - 西村智博(現・西村朋紘
猪八戒の子孫。明るくて真面目で力持ちだがのんきである。存在感があまり濃いとは言えない人物だが冷静沈着で直感力に優れ、法子と浄が見かけに反してあまり頼りにならない「たてまえトリオ」のかすがい的な存在。探索時はピンク色の軽装となる。

二束三文トリオ[編集]

オシャカ学園入学を目指して8年目の浪人生。学生証を偽造して学校に入り込んだところオシャカパズルの件を盗み聞きし、たてまえトリオより先回りしてパズルを奪おうとする。毎回行く先々に出現する妖怪によって危ないめに遭うが、たてまえトリオを倒すために逆に妖怪を懐柔してトリオを襲わせ、デンデンメカを使って戦いをサポートするというのが常套手段。

ヤンヤン
声 - 小原乃梨子
家伝で「三蔵法師」の子孫と教えられてきた女性。浪人8年目だが、それでもオシャカ学園に入学したいなど上昇志向は強い。気が強く欲張りだが空作を弟の様にかわいがっている母性が強い。歴代小原担当キャラクターの中では容姿・行動ともに若い。家に伝えられてきた竜の呼笛を持ち、この笛で龍神の娘である竜子を呼び出せる。25歳。
ダサイネン
声 - 八奈見乗児
家伝で「沙悟浄」の子孫と教えられてきた男。オシャカ学園目指して浪人中。ヤンヤン、トンメンタンと同居している。家伝の「沙悟浄の皿」を持っている。自身ではメカ製作をせず、出現する妖怪の意思を乗っ取ってイタダキマンと戦闘するなど、これまでの八奈見担当キャラクターと立場変化している。後半は自らメカを設計し、竜子へ製作を発注するようになった。視聴者への呼びかけは「全国の予備校生の諸君!」 26歳。
トンメンタン
声 - たてかべ和也
家伝で「猪八戒」の子孫と教えられてきた男。オシャカ学園目指して浪人中。ヤンヤン、ダサイネンと同居し、机を並べて勉強中。前作「逆転イッパツマン」のキョカンチンの容姿をほぼ受け継いでいるが、こちらは坊ちゃん刈りの可愛らしいおかっぱ頭になり更に可愛らしくなった。家伝の「猪八戒のしっぽ」を持っている。30歳。
竜子
声 - 坂本千夏
オシャカ学園のそばにある“オタマガ池”に住む竜神の子。 スカートをはいた女の子の姿で現れるが竜の尾が生えている。ヤンヤンの吹く竜の呼笛で呼び出され、デンデンメカに変身して三悪人と行動を共にする。普段は三悪に忠実だが、負けそうになると自分だけ逃げ出してしまう事が度々ある。可愛い女の子であるが、寝とぼけたような口調とのギャップが大きいユーモラスなキャラクター。口癖は「~でありんす」。

その他[編集]

ナレーター
声 - 富山敬
富山は前作の主役から再びナレーターに帰り咲いた。キメ台詞は「パパンパンパン」。次回予告ナレーションも担当。

ゲストキャラクター[編集]

本作が初登場となる声優を列記する(初登場順)。

登場メカ[編集]

イタダキマン[編集]

筋斗雲メカ[編集]

イタダキマンの持つ3機の大型メカ。腰につけたひょうたんから出現する。本作ではイタダキマン自身が巨大化して戦うことがほとんどで、大型メカが主たる戦闘兵器として戦ったことはあまりなく、専ら移動用マシン的な扱いであった。全機に「45」のナンバリングが振ってあるが、これは孫悟空→ゴクウ→59→5×9=45の駄洒落。

カブトゼミ
通常時はカブトムシ型で飛行、変形してセミ型になり超音波で鳴く。最も多く登場している。セミ形体の鳴き声は敵に異常な行動をさせるなどの効果が備わっているが、1話以外ではこの能力が使われたことがない。
ワンガルー
通常時は型メカで、変形してカンガルー型になる。搭乗するときはお腹の袋に乗り込む。放映延長がかなわなかったため第11話のみの登場に終わった。
ペリギン
通常時はペンギン型メカで、変形してペリカン型になる。イタダキマンは後のスクーターに乗り込む。全4回のみの登場となった。

二束三文トリオ[編集]

デンデンメカ
声 - 坂本千夏
本作における三悪のコアメカだが、実は竜子が変身したもので本当の機械ではない。カタツムリをモチーフにした外観をしており、座席部分が露出している。世界中をテレポートして飛び回る。「一心同体!」のかけ声で口から妖怪をコントロール出来るアンテナを吐き出し、出現した妖怪に取り付けて操ってしまう。アンテナを付けられた妖怪には巨大化したりパワーアップするなどの効果が現れる。コックピット正面計器類の中に何故か竜子のおっぱいが混じって露出しており、ボタンと乳首が紛らわしいという困った仕様になっている。間違って押すと悩ましい声を上げる。
リリーフメカ
三悪トリオ自身が戦うために竜子に作らせた伸縮メカ。ダサイネンの発注書に基づいて竜子が製作し、野球のリリーフカーに乗せて現場に持ってくる。人間大ののっぺりとした人形だが、竜子が熱い息を吹きかけると膨張して巨大メカに変化(外観は自動的にその回の妖怪をモチーフにしたものになる)。三悪はコックピットに、竜子は機関室に乗り込む。コックピットはデンデンメカと同じ内装になっており、何故かおっぱいまで再現されている。第13話から登場。それまでの戦い方に視聴者からの批判が相次いだ(これは後述)ことから三悪の妖怪サポート方式は廃止され、『妖怪が倒された後にメカ出現→妖怪が残したオシャカパズルを機体に取り込んでパワーアップ→イタダキマンと戦う』というスタイルとなった。なお、番組に「自分の力で戦って」と投書した視聴者は、番組内で写真付きで紹介された。

ワンポイント/コックピットメカ[編集]

ブタ
声 - 富山敬
本作のブタは展開の変化に合わせて「その時!」と言いながら画面に注目させるワンポイントキャラとして登場。顔が時計になっていたり、展開の流れに合わせた格好で登場することが多い。
占いトリオ
デンデンメカに搭載されたコックピットメカ。三悪の戦いの行く末を占う。「大吉くん」「中吉くん」「大凶くん」の3体のうち、どれか1体が出てくるが、結果的にほぼ全てが「大凶くん」であった。冷やかし担当である。終盤は引っかけ登場も多くなり、大吉くん3体が出たところ「そんなはずはない」と訝しんだ三悪の突っ込みに対して「ふっふっふ、よく分かったなぁ」と言って大凶くんの姿に変身するなどのギャグが繰り広げられる。
宴会メカ
コクピット内部にゴザを敷いて勝手に宴会を始めるメカ。8体一組で登場する。最終回にて登場。

スタッフ[編集]

  • 原作:九里一平タツノコプロ企画室
  • 製作:吉田健二
  • 企画:岡正(フジテレビ)
  • プロデューサー:井上明(竜の子プロ)、大野実(読売広告社
  • 制作担当:中村正雄(アニメフレンド) 、大野実(読売広告社)
  • シリーズ構成酒井あきよし
  • 脚本:酒井あきよし、筒井ともみ山崎晴哉小山高男戸田博史、安斉あゆ子、石川良
  • メインタイトル:杉爽
  • 担当ディレクター:植田秀仁
  • 演出:うえだひでひと、新田義方、香川豊、小島正幸、津田義三
  • コンテ:笹川ひろし、遠藤克己、小島正幸、うえだひでひと、吉田ユキオ、香川豊、九十九十一、永樹凡人
  • オープニングアニメーション:田中平八郎
  • メインキャラクター:天野嘉孝 
  • キャラクタースタイリング:水村十司
  • メカニックデザイン大河原邦男
  • サブキャラ:上北希沙、上北実那、西城隆詞、水村十司、川口弘明、水田智美、永瀬睦子
  • サブメカ:大河原邦男、さくまのぶかず、西城隆詞、上北希沙、永瀬睦子、川口弘明、尾関和彦
  • 作画監督:西城隆詞、水村十司、二宮常雄、 和泉絹子、山本哲、鄭雨英、鈴木英二
  • 動画作監:前田大三、金山美津江、青山貴子
  • 美術スタイリング:岡田和夫
  • 美術担当:市谷政夫、吉田俊一、高平時郎
  • 特殊効果:朝沼清良、原島寿美江、田中孝夫、山本公
  • 色指定:村上和子、北村喜久子、兎坂りょう子、沢田久美子
  • トレス:別部真奈美、平井静子、西岡和保
  • 検査:別部真奈美、北村喜久子、塩澤泰美、須山美鳥
  • 背景:スタジオビック
  • 撮影:アニメフレンド、ロングランプロダクション、イマジネーション、三晃プロダクション
  • 編集:谷川幸男、田岡克美、厨川治彦、吉田千尋
  • 音楽:神保正明、山本正之
  • 録音ディレクター:水本完清水勝則
  • 録音:兼子芳博
  • 効果:加藤昭二(1話)、佐々木純一(2話以降)
  • 音響制作:ザックプロモーション
  • 現像:東京現像所
  • 総監督:笹川ひろし
  • 演出助手:松沢正一
  • 製作進行:松沢正一、小島喜久男、石坂透、芳原信、広嶋秀樹、森田正男、山田斉、石橋康全
  • 制作協力:タマプロダクション(矢野浩一)
  • 協力:ビックリハウス 
  • 制作:フジテレビ、タツノコプロ

主題歌[編集]

「いただきマンボ」
作詞:康珍化 作曲:古田喜昭 編曲:クニ河内 歌:田中真弓
オープニングとして使用された。
「どびびぃーんセレナーデ」
作詞・作曲:山本正之 編曲:クニ河内 歌:きたむらけん
エンディングとして使用された。きたむらの声が山本正之と似ていた為、山本が歌っていると思い込まれたという。このあたりの経緯は下記を参照のこと。
「オチャカ校長のテーマ」
作詞・作曲:古田喜昭 編曲:クニ河内 歌:藤原誠 セリフ:及川ヒロオ
挿入歌として使用された。
「われらがイタダキマン」
作詞・作曲:津田義彦 編曲:クニ河内 歌:宮内良
挿入歌として使用された。

本放送当時、オープニング・エンディング・挿入歌2曲とBGM12曲収録のLPレコードがビクター音楽産業から発売された。タイトルは「タイムボカンシリーズ イタダキマン音楽集」、BGMは、神保正明 作曲・9曲、山本正之 作曲・3曲。(曲数はレコード帯の全16曲という記載にそったもの)

放映テーブル[編集]

  1. オシャカ学園危機イッパツ!!
  2. ドッキリ水着コンテスト!
  3. エッ!ヤンヤンに赤ちゃんが?
  4. 笑って笑ってネアカになれ
  5. こんこん・らぶストーリー
  6. そんなことアリ?!大作戦
  7. それを食ったらおしまいよ!
  8. 恋ピューター花嫁作戦
  9. 見せてはダメよ!その秘密
  10. あげられない!これだけは
  11. かんぱい!ぼっちゃん先生
  12. 奇跡ウルサイユのバラ物語
  13. 学園ガジガジパニック!
  14. 一休山のイタダキクイズ!
  15. 浜辺のキッスにご用心!
  16. 竜子ちゃんも女でありんす
  17. 幻の天ドン山を越えて
  18. きれいな町には罠がある!
  19. プッシュマンVSターサン(野球中継のスケジュール調整のため未放映)
  20. イタダキマンよどこへ行く

低視聴率と打ち切り、およびその波紋[編集]

フジテレビの意向で視聴者層を拡大しようとゴールデンタイムへの昇格[3]で期待された視聴率は、平均9.4%とというものだった。「ヤットデタマン」以降低下していたとはいえ、それまで視聴率20%代をコンスタントにはじき出していた従前のシリーズに対して低い数字だった。

視聴率次第で延長にも打ち切りになることを考慮して、第1話のオチャカ校長の言葉で楽屋オチのギャグにしているように、2クール26話でも4クール52話でも対応可能として企画されていたが、結局、9月末で打ち切りが決定した。クール的には2クールだが、予告していた26話を放送することはできなかった。最終回ではパズルのピースがいつの間にか膨張していて、残るはあと1個というように変更され、強引な終わり方となったうえ、空作の母親探しの謎も明かされることはなかった。タイムボカンシリーズ最短の放映回数記録で、初期作の「タイムボカン」と「ヤッターマン」が好評のため延長となったのとは対照的である。

半年間の放映期間で2クール26話でなく20話だったのは、本作の時間帯の4月から9月のシーズンは、ヤクルト戦(主に神宮球場でのホームゲーム)や中日戦ナゴヤ球場でのホームゲーム。東海テレビ制作)のプロ野球中継が入って間が空くことも多く、7回分を飛ばされた結果によるもの。また、プロ野球中継が雨天で中止になった場合の放送に備える必要があった。プロ野球中継が中止にならなかったことで雨天用に備えた回が余ることになり、本放送では第19話が未放映に終わってしまっている。また7月にはオールスターゲームが入ったため2週連続で飛ばされたこともある[4]

内容的にはチーフディレクターの笹川ひろしは面白いものになったと自負していたが、低視聴率になった原因は、時間帯の変更により定着していた視聴習慣が新しい時間帯にはなかったのではないかと笹川は述べている[5]。また、当時この時間帯には裏番組に「クイズダービー」(TBS)やあばれはっちゃくシリーズ[6]テレビ朝日関西圏ABCでは「部長刑事」)、「海外ウィークリー」(NHK)という絶大な人気を誇った番組があり、フジテレビにとっては視聴率が取れない魔の時間帯だった。事実、1980年3月の「欽ちゃんのドンとやってみよう!」終了から1985年10月の「ハイスクール!奇面組」開始までの5年半の間、この時間帯で半年以上続いた番組はなかった。本作の時間帯移動は打倒クイズダービーを目指したものだが、「裏が巨人戦でも潰れない」とまで言われた同番組の壁は厚かった。

原点回帰、マンネリ打破を目指し、昆虫や動物をモチーフにしたメカを登場させ、前作の「逆転イッパツマン」がシリアス路線だったのに対して、シナリオはコメディ中心とし、かつ低年齢層向けの解り易いものとされた。メカも『ヤットデタマン』から続いていた直立ロボット路線から低年齢層向けの親しみのある生き物という原点回帰が行なわれている[7]。 しかし、シリーズ初期からの視聴者は年齢が上がっていることもあり、「オタスケマン」以降のストーリー路線に慣れた層からは見放されてしまう。また、これまで三悪でメカ製作及び戦術の担当だった八奈見乗児キャラクターだが、本作の戦闘コンセプトが、悪トリオが妖怪を操って戦うという形態になったため、本作のダサイネンは持ち場が事実上なくなってしまった。これは番組中で、視聴者から寄せられた「妖怪に頼らず、自分達の力で戦ってください」という手紙が紹介される事態につながった。そのうえ三悪の位置づけがただのダメキャラに成り下がった点も低評価につながっている。要出典

また、視聴率低迷による打ち切りのみならず、従来からタイムボカンシリーズに深く関わる小山高生山本正之の両名が結果的に降板させられたことで、公の場で本作に関して否定的な態度を繰り返し示している。

音楽担当と声優として、タイムボカンシリーズを支えてきた山本正之は、フジテレビ側のプロデューサー・岡正によってマンネリを理由に主題歌から降板させられた。山本はオープニング主題歌を外されたことに激怒して、エンディング主題歌の作詞作曲と一部の劇伴の作曲のみ行い、エンディングの「どびびぃーんセレナーデ」を自分では歌わずによく似た声の歌手・きたむらけんに歌わせている(当時きたむらは音楽活動を休止していた)。歌詞も本作への恨み節的側面が見られる。岡はタイムボカンシリーズには前作の「逆転イッパツマン」から関わっているが、本作では前作まで企画にクレジットされていた九里一平などのタツノコプロのスタッフが企画から外されて、岡のみがクレジットされるようになった。

また、前作までシリーズ構成を務めて文芸面の責任を負っていた小山高生も、マンネリという理由でシリーズ構成を外され、脚本のみの参加という要請を受けていたが、その脚本も1本(第7話)書いた時点で自らの宗教的な理由により降板することにした。「オチャカ校長にお釈迦様の霊が乗り移った」という設定に小山が「不謹慎だ」と反発したもので、これまでのようにシリーズ構成の役職のままだったら降板できなかっただろうと、結果的にシリーズ構成を外されたことをよしとしている[8]。一方、後に削除した小山の公式サイトの本作に関する文章では、マンネリではなく山本と小山が岡と軋轢を起こしてシリーズ構成を外されたこと、山本と小山が本作の打ち切りに対して喝采をあげたことが記されていた[9]

小山と山本の岡とイタダキマンへの悪感情は、後に発表した山本の楽曲「アニメがなんだ」[10]の他、ラジオ番組「平成タイムボカン」で小山高生が「イタダキマンのことはスタッフも忘れたがっている」と発言したり、2005年3月26日に東京・渋谷O-Eastで山本正之が行ったライブイベント「タイムボカン祭り2005 ボカンと一発!コンサート!!」(タツノコプロ後援)においてもイタダキマン関係の楽曲は一切演奏されなかったなど尾を引いている。小山はこの場においても「イタダキマンはどうでもいい」と発言したという。

一方、主演の田中真弓は後にラジオ番組で本作が話題に上がった際、「私がタイムボカンシリーズを終わらせてしまった」と泣き出したことがある。

なお、未放映に終わった第19話は、地方局での再放送やパイオニアLDC(現ジェネオン・エンタテインメント)が発売したビデオソフト(VCTでは最初と最後のそれぞれ2話ずつ収録)で陽の目を見ている。

その後タイムボカンシリーズがテレビシリーズで新作を送り出すまでに実に17年の年月を要した。しかも放映局はテレビ東京であった。その新作「怪盗きらめきマン」は数字上は本作より低い3.6%だが、時間帯の違いなどもあり、直接比較はできない。理由は同作記事の評価と背景の項を参照のこと

「王道復古」などでの本作の扱い[編集]

本作の後に制作されたタツノコプロの映像作品では、シリーズ他作品に比べて本作の扱いの悪さが目立つ。

1993年に製作されたOVAタイムボカン王道復古」での扱いを以下に示す。

  1. チーム名紹介の際、本来のチーム名である「二束三文トリオ」では呼ばれず、「ヤンヤンチーム」と呼ばれた。
  2. 本篇の悪玉メカレースではレース開始直後にアクシデントでリタイアし、出番は最も短かった。さらにナレーションの富山敬に「シリーズを象徴してますねぇ」と自虐ギャグのネタにされた。
  3. ドラマCD「悪玉馬券塾」のブックレットには「彼らはタイムボカンの記録から抹消され、三悪同窓会にも呼ばれたことがなかった」と書かれた。またヤンヤンの言葉として「今はみにくいアヒルの子だけど」という表現がある。(これを書いたのは「王道復古」第1部本篇の脚本も書いたあかほりさとる

また、1999年12月31日TBSで放送された年末長時間特別番組超える!テレビ」の中の一企画「世紀末伝説ワンダフルタツノコランド」で、主要なタツノコアニメのキャラクターが登場しているが、タイムボカンシリーズのキャラのうちイタダキマン関係のキャラだけは一切登場していない。

関連項目[編集]

  • 未来警察ウラシマン
    • 元々は日曜18時の放送だったが、ボカンシリーズ枠だった土曜18時30分に移動。同作もタイムトラベルの要素があったため、ボカンシリーズと誤認する視聴者も少なからずいた。

参考資料[編集]

  • アニメック』(Vol.31、ラポート) - イタダキマン特集。設定資料と笹川ひろしインタビューを掲載。タイムボカンシリーズの歩み。
  • マイアニメ』(1983年10月号) - 当時のファンのタイムボカンシリーズの思いを語る座談会。小山高生によるシリーズのミニ解説。
  • 小山高生『霊もピチピチ生きている -実証・真光の業』(1986年、リヨン社) - イタダキマン降板の経緯と思いが掲載。
  • アニメージュ付録 タイムボカンOVA復活記念 やっておしまいBOOK』(1993年10月号、徳間書店)
  • DARTS編『タイムボカン全集2 悪の華道』(1997年、ソフトバンク)
  • DARTS編『タイムボカン全集2 悪の華道』(1998年、ソフトバンク)
  • 笹川ひろし『ぶたもおだてりゃ木にのぼる -私のマンガ道とアニメ道』(2000年ワニブックス)
  • 『別冊宝島 僕たちの好きなタイムボカンシリーズ』(2003年宝島社)

注釈[編集]

  1. Yahoo動画 イタダキマン
  2. 笹川ひろし『ぶたもおだてりゃ木にのぼる 私のマンガ道とアニメ道』ワニブックス、2000年、p274
  3. 笹川ひろし『ぶたもおだてりゃ木にのぼる 私のマンガ道とアニメ道』ワニブックス、2000年、p275
  4. かつてのボカンシリーズ枠であった土曜夜6時半で放送されていた「未来警察ウラシマン」も、オールスターゲームのときは飛ばされた(ボカンシリーズが放送されていた時代にはそういうことがなかった)。
  5. 笹川ひろし『ぶたもおだてりゃ木にのぼる 私のマンガ道とアニメ道』ワニブックス、2000年、p276
  6. 本作の開始と同時に第4シリーズの「痛快あばれはっちゃく」が始まっている。
  7. DARTS編『タイムボカン全集』ソフトバンク、1997年、p126
  8. 小山は著書『霊もピチピチ生きている 実証・真光の業』リヨン社、1985年、p198-p199
  9. ぶらざあのっぽ公式ホームページ のっぽとタイムボカン 2003年6月のキャッシュ
  10. 歌詞中に「お菓子」という言葉が唐突に出てくるが、これは言うまでもなく「岡氏」と掛けている。歌詞には岡だけでなくフジテレビそのものにも悪感情があることがわかる。[1]

外部リンク[編集]


フジテレビ土曜19:30枠
前番組イタダキマン
次番組
ぼくパタリロ!
→金曜夜7:00へ移動
みんな出て恋恋来い!