裏会

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裏会(うらかい)とは、田辺イエロウの漫画『結界師』に登場する架空の組織である。

概要

全国の異能者達を統括し取り仕切る自治組織。家督を継ぐ事の出来ない者を中心に組織されている。所属するか否かは自由だが、存在の確認されている異能者は全員記録されている。また裏会には様々な組織があり、新しい組織がつくられることは珍しいことではない。なお、裏会の最深部では、無道曰く、『圧倒的な存在』が複数いるようで、無道が人間の頃とはいえ、何度も殺されたという。だんだんと組織として壊れはじめてきている。

総本部

総帥
裏会総本部総帥。十二人会の会議にも滅多に出ない謎の人物。黒芒楼襲来時の少し前にこの人も正守の東北の事件の担当を推薦している。

十二人会

裏会を取り仕切る最高幹部会。全員が尋常ならざるレベルの異能者。幹部に任命された者には、身分を示す数字入りの札が与えられる(墨村正守ならば第七客であるため七の数字)。建前上は、番号に意味は無く皆同列とされており、札を壊してしまうか、もしくは失うと降格させられる。だが実際は、不慮の死(要するに他の幹部に秘密裏に殺害される)による交代が最も多い。その身分を周りに対して秘匿しなければならないというしきたりがある。現在判明しているメンバーは墨村正守、扇一郎、奥久尼、夢路。

夢路(ゆめじ)
十二人会の一人。
総帥が会議に出席しないので代わりに進行、取りまとめを行っている。十二人会一番の古株で穏やかな感じの人物。詳しい素性は不明。十二人会で一番発言力を持ち、十二人会直属部隊設立の件で彼がメンバーを選出すると言った時、誰も反論しなかった。
墨村正守(すみむら まさもり)(声優:宮内敦士
十二人会第七客。裏会・実行部隊"夜行"の頭領。
21歳。良守の兄。結界師。腕利きの術者で、頭も切れてしたたか。常に和服で、良守曰く「親父臭い」。間流結界術もさることながら、さらに強力な絶界の使用、異界との抜け道の作成、空間の綻びの修正などかなり上級の術者である。クリームソーダやチョコレートパフェ、和菓子を好むなど、甘党。無道の影響か何種類かのマフラーを首に巻いている。
面倒見が良く、部下たちからは慕われているが、敵には容赦なく殺気を向けそのあまりの殺気に細波が夜行をでることを諦めるほど。墨村家の長男として生まれながら、正統継承者の方印が出なかったことに対し、深いコンプレックスがあり、自らの負の部分を受け入れた事が吉と出るか凶と出るか不明。そのような自らの境遇のためか、訳の分からない古いしきたりを壊したがる傾向がある(烏森、十二人会など)。敵と認識したものには容赦がない。
初登場時からその強さを見せつけており、作中で十二人会に昇進した。黒芒桜が明らかになったとき、夜行の本部を烏森に移そうとしたが黒芒桜と手を組んだ扇一郎に邪魔され、そのせいで志々尾限が命を落とすこととなる。第二次黒芒桜襲来の際は牙銀を絶界で消し去った(アニメでは左金)。その後黒芒に行った良守と閃を救出するため時子のつくった空間の抜け道で繁守らとともに黒芒に向かう。そして良守、閃を救出し黒芒から脱出した。
烏森を狙う扇一郎からの嫌がらせは日が経つたびに激しくなっていき、ついには扇一郎が正守をおとしめようと土地神を暴れさせて夜行の人間を(間接的だが)3人殺し、行正に(土地神が神佑地を失い暴走状態だったとはいえ)土地神殺しの汚名をかぶせた。正守はその横暴さに怒り、扇一郎と交戦、なんとか後一歩で彼を消し去ろうとしたが分裂して逃げられてしまう。その後兄弟から切り捨てられ傷ついた肉体として残った扇六郎を助け、裏会の浄化のために奥久尼と手を組んだ。神佑地狩りがあるたびに、後始末に追われている。
なお、彼の登場については当初1話からのはずだったが担当の指示で結局時音と良守の話に一本化された[1]。また、デザインが作者によって坊主としていたが、またも担当から地味と言われた。そのため、額の三日月型のキズとあごのヒゲが付け加えられた。
黒姫
正守の使役する鯉の姿をしたもの[2]を使う際に使用する。
扇一郎(おうぎ いちろう)(声優:郷里大輔
十二人会第八客。詳細は扇一族を参照。
奥久尼(おくに)
十二人会第九客。裏会記録室の最深部・奥書院の管理者。
小柄な女性。自分の知識欲を満たすために、不老不死に手を出している。「謎食いの奥久尼」と呼ばれ、裏会の抱えるあらゆる情報に精通している。古い秩序を重んじているようで、烏森のことを危険だと感じ、反論した墨村繁守、良守、雪村時子、時音に対して殺気を向け、烏森に干渉した扇一郎に対し警告を発している。
正守と取引として情報の交換をした(正守は結界師の能力の詳細と母の情報を売った)。その後、波平(なみひら)に連れてこられた良守に正守が扇一郎のもとへ乗り込んだことを話し、正守の元へいこうとする良守を止めていた。その後裏会の浄化のために正守と手を結んだ。
式神は横に三本のちょっとカーブした線が入ったマーク。移動の際は部下と共に雲に乗って移動している。力を使う際は手に持っている鈴を鳴らす。鈴を鳴らすことにより、空間を切り開く、また巨大な力で対象物を押さえ込むことができる。
女幹部(声優:百々麻子
若い美女。首に数字入りの札をぶらさげている。黒い羽織の多い十二人会の中で、唯一羽織が白い。正守の新幹部昇格の際、札を取ろうとしたが失敗した。正守と扇が戦ったことを知っている模様。

元幹部

無道(むどう)
元十二人会第七客。
正守の前任者。触れた相手の命を奪い取る玉を操る能力者。玉は赤みがかった黒であり、奪い取った命がある限り何度でも生き返るため「不死身の無道」と呼ばれていた(裏会にいた頃から2度もよみがえったことがあったため「圧倒的な存在」を目の当たりにする前から人を殺したことがあったと思われる)。裏会内に独自の組織を作り上げるなど正守の目標となっていた人物。マフラーは何種類か持っていた模様。
人間の頃は若者を育てていたが、「圧倒的な存在」を目の当たりにした事で生まれて初めて劣等感を味わったことにより、自ら妖となり、神佑地の力を奪い始めた。その目的はたくさんの神佑地の力を奪いながら最終的には生まれる前に戻り、再び生まれるときには寸部の狂いもなく完全な存在になること
そのため、妖になる前からたくさんの裏会の若い人間の命を奪い、妖になった後も神佑地を襲っていた(彼の発言からおそらく淡幽の神佑地を襲ったのが初めてと思われる)。淡幽の神佑地で正守、良守と交戦、正守の絶界により一度命を落とすも、今まで奪ってきた命で復活、さらに玉を介して淡幽から神佑地の力を奪うことに成功し変化した(上記の目的より、20代くらいの姿になった)。正守・良守を圧倒するが、正守を騙し討ちで殺そうとした瞬間に、良守の爆発的なサイズと威力の特殊な絶界が発動し、二回目の死を迎える。この攻防により、土地が傷つけられた淡幽が世界を閉じることを決める。そのため、神佑地の解体に取り込まれかけ、最大出力で脱出を図るが(6歳児くらいの子供まで若返る)失敗し、死を悟って正守の絶界に突入し、裏会の最深部に「圧倒的な存在」がいること、正守に烏森を狩ることを誘惑し、消滅した。
なお、最初のデザインはの顔をモデルにしたのかどう見ても変人にしか見えないデザインだったが、担当に忠告され「マフィアのボス+マジシャン」で現在のデザインとなった。しかし担当に、またオッサンですか、と言われたので若返らせることを決めた。

夜行

裏会の実行部隊で、頭領は墨村正守、副長は刃鳥美希。能力の使い方を知らない者を一時的に引き取り、教育することもある。裏会の中でも若い者やはみ出し者が中心の集団だが、異能者同士で一種の擬似家族のような関係を形成し、実際は和気藹々と活動している。比較的最近生まれたばかり。(限の過去の話から、4年ほど前と推測できる)。現在は、裏会の命で烏森の監視も請け負っている。所属者は約百名。構成員のほとんどは正守を慕っているが、中には正守に不信を抱いている者もいるらしく、一枚岩とまでは言えない。なお、他にも実行部隊は存在する。

墨村正守(すみむら まさもり)(声優:宮内敦士
夜行頭領。詳細は十二人会を参照。
刃鳥美希(はとり みき)(声優:村山香月
20歳。夜行副長。夜行のNo.2。髪の色は緑色。多忙な正守を陰で支える。黒兜が誕生したとき容赦ない攻撃をしたり、正守が扇一郎の元に独断で戦いに行ったとき、怒ってストライキを起こしたりと時音に似ている。正守が急用の時は、正守の代役として仕事をしたり部下に指示を出すことがある。正守から様々な話(良守や奥久尼のことなど)を聞いており、正守の信用ぶりがうかがえる。仕事のときや正守の前では表情一つ崩さないが、幹部会帰りの正守のことなどを行正などに愚痴をこぼすこともある。
正守が扇一郎と決闘したことを知ったときはついにキレて夜行の女性陣ごとストライキを起こした。その時、夜行は書類がつくれない(パソコンが使えない)、トイレがたくさん壊れる(普段は刃鳥が直していた)、など混乱が起き、彼女の存在がいかに夜行にとって重要であるかが伺える出来事となった(正守がカリスマ面のリーダーとすると彼女は実務面のリーダーとも言える)。
黒羽(くろはね)
左腕の模様から放たれる羽状のもの。貫くことを目的としたものであり、大きさは自在に変えられる。本来飛行用ではないが、左腕から巨大な羽をはやして落下スピードを落としたこともある。 

戦闘班

巻緒(まきお)(声優:板倉光隆
戦闘班主任。自身の影を立体化させて操る呪現化能力者。武光や轟といっしょにいることが多い。影はものに触ることができ、糸や紐のように形を変え、木を持ち上げられるほど。実戦時には妖を影で動きを止めるなどサポートをしながら仲間に指示を出す。烏森に派遣される裏会総本部の人間を追い出すために、武光、轟らと共に烏森に派遣される。
アニメ42話にて原作に先駆けて名前が判明。アニメでは「影使いの巻緒」と自称している。
志々尾限(ししお げん)(声優:宮下栄治 幼少時代:田中真弓
14歳。妖混じりの統合型。結界師補佐役として烏森に派遣され、烏森学園中等部2年1組に編入する。
幼少時から近所の子供たちや暴力的な実の兄たちからいじめ虐待)を受け続け、その抵抗のためにふるった暴力のために両親に疎まれるも、唯一姉の涼のみが優しく接していた。その後、妖混じりとしての能力が目覚めて近所の子供や兄たちを傷つけてしまい、それが原因で限の裏会入りを両親が決め、涼が承認したことで自分が皆から拒絶されたと思い覚醒。翡葉をあっさりと倒し、自身を心配して追ってきた涼を傷つけてしまう。その後、墨村正守と交戦し、裏会に連れて行かれる。
以上のような経緯により、妖混じりである事にトラウマを持つが、同時に自らの能力が存在意義となっている。人付き合いが苦手。常にそっけない態度をとり、夜行の中でも学校でも孤立している。ただし、一部の女子からは人気がある。アニメでは、高校生がファンクラブをつくっている。本来は真面目で思いやりがあり、純朴な少年であり、良守には苦手であるにも関わらず甘いものを食べたり、時音とは仲良く見えると発言するなど、不器用ながら優しい一面を見せる。自分が特別な存在ではなく生きていける世界を示してくれた正守を尊敬しており、正守も使命がなければ生きられない限を理解しており、限の成長に必要な任務を与えていた。ちなみに裏会入り後、涼は何度も手紙を送るも限は手紙を一度も開けていなかった(限が受け取りを拒否したため)。正守は限の心の整理がついたら渡すつもりだったらしい。
黒芒楼の最初の烏森への総攻撃の際、牙銀の圧倒的な力に完全変化を決意する。そのとき、良守の言葉で心の迷いがなくなり、完全変化を遂げても自分を保つことができた。そして良守や時音と共に牙銀を追い詰める。しかし、後一歩の所で火黒の奇襲によって致命傷を受けて死亡してしまう。このことが良守の黒芒桜打倒への思いを強くさせた。
白道(はくどう)(声優:樫井笙人
剃髪の細身の青年。月刃(げっぱ)という、皿状のカッターを生み出して飛ばす能力を使う(一度に複数放つことが可能だが命中率は悪い)。黄道とよく行動を共にしている。夜未が裏会を裏切ったときには冷酷とも言える言葉を言った。ただ、11巻以降そういう姿は見られない。能力故か、座禅などの精神修行が多い模様。良守と閃を救出するための黒芒楼へ行くメンバーに選ばれるなど、正守からの信頼が厚い。
黄道(おうどう)(声優:奈良徹
剃髪のがっしりした体型の青年。炎陽玉(えんようぎょく)という、当たると大爆発を起こす巨大な光球を生み出して飛ばす能力を使う。炎陽玉が連発ができない故か白道と行動を共にすることが多い。炎陽玉を遠くに飛ばすため、実戦時には仲間が炎陽玉を棍棒や刀などで打つことが多い。能力故か、座禅などの精神修行が多い模様。11巻では(こうどう)と誤植されている。良守と閃を救出するための黒芒楼へ行くメンバーに選ばれるなど、正守からの信頼が厚い。
八重樫大(やえがし だい)
13歳。異能者。能力は分身(分身に実体はなく、あくまで陽動程度)。攻撃手段は針。無口だが、表情は豊か。行正らとともに妖を退治に行ったとき、突如土地神クラスが現れ、重傷を負う。
行正(ゆきまさ)(声優:影平隆一
訓練の時は木刀や真剣を使うようだが、実戦ではにオーラみたいなものを纏わせて戦う。真面目な性格。訓練の際は武光とよくいっしょに行う。良守と閃を救出するための黒芒楼へ行くメンバーに選ばれるなど、正守からの信頼が厚い。八重樫大らとともに妖を退治に行った際、土地神クラスの妖が現れ、仲間三人を失う。刃鳥によれば、謹慎処分を受けたらしい。
武光(たけみつ)(声優:増田裕生
少し大きな刀を呪現化させて使う能力者。着物にメガネをかけ、長髪。なにかと損な役が多い。轟や巻緒といっしょにいることが多いが訓練は行正と行うことが多い。アニメの36話では、一瞬、彼らしい人物が登場した。巻緒、轟らと共に烏森に派遣される。
アニメ42話にて原作に先駆けて名前が判明。原作では「メガネ侍」と呼ばれていた。アニメでは「メガネ一刀流」と自称している。
轟(とどろき)(声優:藤井啓輔
妖混じり。良守の家の鉄球を素手で軽々と持ち上げるほどのパワー。武光や巻緒といっしょにいることが多い。実戦時には巨大な手裏剣や棍棒や鎖のついた巨大な鉄球などを使用している。武光、巻緒らと共に烏森に派遣される。
アニメ42話にて原作に先駆けて名前が判明。アニメでは「ホームランの轟」と自称している。
章樹(しょうき)(声優:明平鉄平
アニメオリジナルキャラクター。18歳。かなり、口が悪い。限が来るまで戦闘班の先鋒だったようで限に嫉妬していた模様。武器は右手に鉄鉤をつけたもの。限と決闘し、(というより全く相手にされず)一撃で敗北するが逆ギレして限の過去に触ることを言い、怒った限に半殺しにされた。

諜報班

細波慧(さざなみ けい)
諜報班主任。実質、夜行のNo.3。夜行設立時からの構成員での一人であり、正守が設立に踏み切る要因ともなった重要人物で夜行のメンバーからは慕われている。人の心を読むことができる異能者(有効範囲は10M程度)。能力の弊害か臆病なほど慎重な性格であり、心が読めない相手を恐れ拒絶する傾向がある。普段は和服を着ているが、仕事の関係上スーツを着ることがある。
扇一郎に通じている裏切り者であり、正守の幹部入りや志々尾の情報などを流すなど、黒芒楼の一件においては夜行の被害の間接的な原因となる。そのようなことが原因で現在、諜報班主任から外されている。正守に凄まれ夜行脱退を考え直すも、素直に従うでもない態度を取り続け本意は知れない。公には催眠・洗脳術師ということで人の心を読めることは秘密にしてある。正守に扇一族を陥れる情報を探すよう命じられた。
影宮閃(かげみや せん)(声優:木村良平
14歳。髪の色は黄色。妖混じりだが、妖気の探知・分析が得意で、表層だけなら他人の心を読むこともできる(範囲は半径50M、その際、目が少し変化するので直すようにと細波から注意されている)。戦闘よりも妖気や気配を消しての諜報活動が得意。自分より強い限がやられてしまったため、少々投げやりになっていた。自分の能力が前線向きでないこと(ツメを伸ばすくらい)に劣等感を持っており、そのため同い年でありながら前線を担う限や良守を羨望している節がある。また、中性的な顔立ちの事を言われる事を嫌っていて怒ると爪で相手のこめかみを刺す。他にも会羽山では女に間違われ、飛丸のいたずらでおみやげの箱から出てきた雲が消えるまで巨乳になっていた。頭は良く、烏森学園では適度に授業をサボりながら提出物はこなしている(本人にすれば中学校の勉強は簡単らしい)。烏森学園が崩壊する映像を見たときや時音が断頭島に連れて行かれたときに細波慧だけに伝えるなど、細波を一番信頼している。
2度目の黒芒楼襲来の時、良守の跡をつけて捕まり人質となる。そこで良守に助けられ自分も役に立ちたいと火黒の探知を行うが火黒は人皮をかぶっていたため失敗。火黒と良守の戦いで良守が火黒を怒らせ、絶体絶命の時、彼を救おうとし、良守に特殊な絶界を発動させる要因をつくった。
その後諜報班に移動し、烏森学園中等部に編入。烏森の正統継承者の調査を行っている。サキの心を読んで、烏森学園が崩壊する映像を見たとき、その内容を細波慧に伝えた。なお、さりげなく時音に何度もセクハラをしている。
秋津秀(あきつ しゅう)(声優:増川洋一
15歳。妖混じり。諜報班の他にも食料調達班や調理班にも所属している。背から羽を生やすことができる。年上の立場から閃を諌めることもある。明るく社交的。そのためか時音と仲が良く、良守に嫉妬されている。閃の補佐役として烏森の調査の任につき、烏森学園高等部に編入する。人を乗せて飛ぶと疲れるらしい。
デビルイヤー
妖混じりの能力で耳をとがったように変化させ、遠くの音声を聞き分ける。

運送班

蜈蚣(むかで)(声優:渡辺穣
運送班主任。口から出す糸状のもので、黒い物体を作り出す。大きさも数も自由に変えられる上に夜行で大量に運ぶことができるのは彼の能力だけなので重宝されていて非常に忙しい。ただし霊感のない人にも見えるので、出す際には注意が必要。寡黙な性格。正守の仲間に遠慮はいらないという言葉から1足1000円という商売をはじめたらしい。良守と閃を救出するための黒芒楼へ行くメンバーに選ばれるなど、正守からの信頼が厚い。

烏森支部

建前はかっこよく聞こえるが実態はアパートを借りてその中で夜行の一部のメンバーが暮らしている(翡葉、箱田、箱田の母など)。非常に多くの人が住んでおり、ドラえもんのように押し入れの中で寝ていたりする。志々尾のみは正守の配慮で一人だけ別の部屋にされた。大首山の神佑地が被害にあってから、支部は増員されている。

影宮閃(かげみや せん)(声優:木村良平
諜報班を参照。
秋津秀(あきつ しゅう)(声優:増川洋一
諜報班を参照。
翡葉京一(ひば きょういち)(声優:井上剛
妖混じり。左腕に寄生した植物型の妖を意のままに操る。腕だけでは戦闘能力が低いので1本入れるだけで気絶する毒があるナイフ短剣)を敵に毒をぶち込む。烏森の監視役として派遣されており裏会と墨村家や雪村家とのパイプ役をしている模様。正守をかなり尊敬している。
限の事は暴言を連発するほど嫌っているようだが、微笑しながら限の烏森残留決定を伝え、喜ぶ良守達の様子を見て見守るように去ったり、限が火黒の手で致命傷を与えられた際に驚愕するなど心の底ではどう考えているか分からない。しかし本人曰く、死んで欲しいとまで思っていないとのこと(実際、アニメでは限が死んだことを悲しんでいた)。烏森支部では押入れの上段で寝ている。良守に名前を完全に覚えられていない。
箱田(はこた)(息子)(声優:山口登
正確には烏森支部の人間ではないが、母がいるため烏森支部にいる。「千里眼」を持ち、遠距離からでも対象物を視認することができる。戦闘能力は皆無で、気弱な性格。常に紙袋のようなものを被っている。異能者では希であり、かなり遠くまで見渡すことができ、探査用に重宝されている。少年サムデーを愛読している。
箱田(はこた)(母)(声優:岡本奈美
箱田の母。夜行烏森支部で家事などサポートをしている。非常に明るく常にほほえんでいる。箱田を僕ちゃんと呼ぶ。黒芒に行くメンバーに選ばれ怖がっていた箱田を励ました。能力があるのかは不明。
巻緒(まきお)(声優:板倉光隆
戦闘班を参照。
武光(たけみつ)(声優:増田裕生
戦闘班を参照。
轟(とどろき)(声優:藤井啓輔
戦闘班を参照。

その他

花島亜十羅(はなしま あとら)(声優:高乃麗
24歳。妖獣使い。妖獣を使役する能力に秀でており、その力は獣系の妖混じりである限をも従えるほど。色黒の美女で、スタイルも良く、白尾は「グラマーちゃん」と評する。面倒見がよく、仲間思いで、夜行における限の母代わりといえる人物。限の過去を知り異能者としての孤独を知る為か、限が幸せに暮らせることを心から望んでいた。自身の戦闘力はアパートの扉をブチ破るほどで、通常の人間と比較した場合には十分に高いと言える。黒芒楼にそなえ、良守達が1時間以内(アニメでは30分)で自分が捕まえられるかをテストしに来た。厳密なルールでは失格だが、チームワークが高かった(限と良守と時音が互いを信頼していた)ためにテストは合格だった。
雷蔵(らいぞう)(声優:高戸靖広
亜十羅の使役しているに似た、雷を操る妖獣。分身の雷雲を遠隔操作し、雷を落とす。巨体だが動きも素早く攻撃力も高い。身の危険を感じると、反射的に放電する。限が大好きで夜行の限の葬列に参加していた。
魔耳郎(まじろう)(声優:下和田裕貴
亜十羅の使役しているコウモリに似た妖獣。亜十羅の指示を、念を飛ばして他の妖獣に伝える司令塔役。自由に空を飛ぶことができ、耳もよい。半径100メートル以内ならなにが起こったかがわかる。
潜助(せんすけ)(声優:河杉貴志
亜十羅の使役しているモグラに似た妖獣。
夜一(やいち)(声優:大西健晴
亜十羅の使役しているユニコーンに似た妖獣。砂のように体をくずして敵にまとわりつく。
月之丞(つきのじょう)(声優:村治学
亜十羅の使役しているグリフォンに似た妖獣。自由に空を飛ぶことができ、刀のような尾で敵を切り裂く。よく夜一をからかい、亜十羅に注意される。
春日夜未(かすが よみ)(声優:桑島法子
と契約し使役する、鬼使いの一族出身。正守より年上。お茶が好き。唯一契約できた鬼・ヨキのため、烏森乗っ取りを企むも失敗。ヨキに唯一心を開いている。その事件をきっかけに夜行の一員となる。演技力が高いためか諜報活動が得意(裏会の書を盗む、烏森に来たときは見事なドジッ娘を演じる…等)。親族に1人裏会幹部がいる。正守のことを嫌っているようだが、正守の体調を心配したこともある(刃鳥が正守に対してストライキを起こして正守が困っていると聞いた時少し喜んでいた)。
ヨキ(声優:江川央生
夜未に使役する鬼。元々の知能や能力は他の鬼よりも低かったが、烏森の力により急激に変化する。しかし、同時に精神も傲慢になり、夜未との契約を解除して暴れる。時子の緊急要請でやってきた白道と黄道の攻撃でバラバラにされ、どうにか唯一残った角の破片から体長数cmの状態で再生する(ただし外見・知能は変化前に戻り、これ以上の成長は困難らしい)。
操(みさお)(声優:藤田咲
物と会話し、『友達』になることで操ることができる異能者。『友達』になれないものは操れない。いつも人形を抱えている。しかし、多少一人遊びが好きなだけで、決して大人しい訳ではない。夜行の子供たちのお姉さん的存在で、しっかりした性格。箱使いに人質にされたが正守の言葉を思い出し、機転を利かせて見事、箱使いから逃げ出した。その後も元気に夜行で暮らしている。
明(あきら)(声優:川名真知子
物体を透明にできる異能者の少年。操より少し年下。その能力を使いサッカーでズルをすることがある。箱使いに人質にされたが操とともに見事脱出した。その後も元気に夜行で暮らしている。
蜩(ひぐらし)
髪の色は黄土色。刃鳥と行動を共にすることが多い長髪の男。刃鳥を「美希様」と呼ぶ。呪力で羽をつくり、空を飛ぶ事が出来る。呪力を使うので、羽を持って行かれただけならすぐに再生でき、刃鳥を乗せて飛ぶときは彼女の足場を固定したり、呪力を紐のように形を変え、人をぶら下げることができる。秋津秀の羽と違い、2人ぐらいなら乗せても難なく飛べる。


入れ墨
仮称。男で黒髪の長髪。箱使いの事件の時のことから呪術関係の能力と思われる。
ツインテール
仮称。女のツインテール。箱使いの時の事件のことから呪術関係の能力と思われる。
料理番長
仮称。調理班所属。夜行の料理番長。明言されてはいないが、調理班主任であると思われる。乙女チックだがオカマかどうかは不明。筋骨隆々としている。
双子
仮称。顔は中性的でそっくり。性別は不明(ただし、髪の長さから、男と女と思われる)。治癒能力をもち、正守が扇一郎から受けた傷を癒したり、黒芒楼が、初めて総力をあげて襲来した後、正守と共に烏森へ来るなど、正守に信頼されている模様。
子守
仮称。女性。胸のあたりに赤ん坊らしきもの(目は落ちくぼんでいる)を抱えており、戦闘時にはそこから巨大な赤ん坊の霊らしきものが出てきて戦う。赤ん坊の霊は勝手に妖を喰うことがある。

調査室

異能者の犯罪等を調査する組織。繁守の発言から、もとは裏会の自浄機関としての意味もあったようだが、現在は扇一郎、奥久尼に利用されており自浄機能は期待できない模様。

探野耕造(たんの こうぞう)
調査室室長。妖しげなものをみると髪の形がかわる体質のようで作中どんどん髪の形がかわっていった。純粋に妖しげなものが好きなようである。
波平(なみひら)
調査室調査員。探野耕造と共に北の消えた神佑地の調査を行う。実は奥久尼の部下であり、諜報活動を行うスパイとして調査室に入り込んでいた。扇六郎に傷つけられた際、調査室を抜けた模様。詳細は異能者を参照。

検察室

本部は断頭島(だんとうじま)にある。見た目は中立機関を装っているが、実際は様々な者の息がかかっている。本部の断頭島は無法地帯となっている。ニノ島の下層は牢屋となっている。

夜城(やしろ)
検察室特別捜査班員。全身を黒装束で覆っていて分かりにくいが女性である。元々は大した術者ではなかったが神佑地狩りをやっている犯人らしき人物とつながってからかなりの術者となった。通常の人間には視認出来ない黒い鶴を操る。。
夕上と共に雪村家にやってきて時音を断頭島に連れてきて時音を脳洗い部屋で洗脳しようとするが時音が夕上によって逃がされてしまい、夕上を刺してその罪を時音になすりつけ、時音を捕獲しようとする。そして強引に彩覚を従わせて時音を追いつめるが、突如現れた良守の絶界に自分の鶴を破壊され彩覚にも裏切られて追い詰められる。しかし神佑地狩りの犯人らしき人物によって証拠を隠滅させるために死亡させられた。
夕上清輝(ゆうがみ きよてる)
検察室特別捜査班員。眼鏡をかけ、スーツを着ている男。「華麗」であることにこだわりを持ち、飄々としていて変人に見えるが紳士でクールに振る舞いかっこいい(そのかっこよさに良守は彼に多少嫉妬していた)。自分の血液を呪力として扱う事も出来て、ネクタイやハンカチなどにして形を与える事も出来る(そのため肉体は丈夫である)。
彼の実家は一族伝来の神佑地を代々長子が守護する役目を持っており、彼の姉が受け継いたがその神佑地が神佑地狩りに遭ってしまい、姉は生きがいを失って自殺してしまった。そのため神佑地狩りのことを調べたいと考えている。
夜城と共に時音を断頭島に連れてくるが、夜城の陰謀に気付き、時音の逃亡に尽力した。夜城に追いつめられるが良守に助けられる。逃亡に成功した後は良守と時音の関係を解きほぐした(しかし良守に悪魔だと認識される)。なお閃は、時音といい雰囲気でハリウッド映画なら恋人になっていたと評している。
架魅那(かみな)
夕上の呪力である血で作り出した式神に近い存在。一つ目の蝙蝠のようなの容貌。普段はトランクに入れられている。夕上の意志でしか動かせない。
炎上寺彩子(えんじょうじ さいこ)
妖混じりで右腕を伸ばすことができる。彩覚の姉で断頭島の管理を弟と共に司っている。自分より若い女はすべて死んだ方がよいと思っている。普段は髪を縛って眼鏡をかけているが、戦闘時には髪を解いて眼鏡を外す。巨大な鎖鎌を武器として扱い、妖混じりである上に術を使えて戦闘能力は高い。戦闘時は持ち前の鎖鎌の長さに加えて自身の右腕を伸ばすことで長いリーチを生かした戦い方をする。妖混じり故に怒ると理性が働かなくなって(狭いところを通ろうとして鎖鎌を引っかけて通れなかったり、時音の結界に気づかずに思いっきりぶつかったりなど)凶暴化する(時音は通常時と戦闘時の彼女が同一人物だと気がつかなかった)。爆発に巻き込まれても生きているほどの生命力を持つ。
夜城の罠で追いかけられることとなった時音に島狩りを開始し、時音を追いかけるが時音と夕上の策に翻弄され、なんとか二人を追いつめるが良守の結界で吹っ飛ばされ、今度は時音を捕らえようと現れた夜城に、時音を殺そうとする彩子は邪魔だったため夜城の黒い鶴で攻撃され倒される。その後は意識を取り戻した。
炎上寺彩覚(えんじょうじ さいかく)
彩子の弟で断頭島の管理を姉と共に司っている。記録係。姉と違って冷静。頭と目を改造しており、断頭島の全ての情報を覚えている。式神を使用出来る(紙の形はエイに似ていてマークは「炎」)。

研究室

仮面の男
仮称。研究員。カケル・ミチルに雇われていた。白丸・黒丸を烏森で暴れさせたが、二体とも倒されてしまい、二人にも先に逃げられ、自分も逃げ出したが蒼士に捕まった。夜行を通じて奥久尼に身柄を引き渡された。
白丸(はくまる)・黒丸(こくまる)
オットセイのような姿の二匹の巨大な妖。上記の男に調教され、大きなボールのような形にされて烏森に落とされ、巨大になった。口から触れるだけで爆発する玉を出す。体の内側の歯に呪具がついており、カケル・ミチルと一緒にいた術者の笛で操られていた。白丸は氷浦に、黒丸は良守に倒された。

注釈

  1. アニメでは1話から存在が語られている。
  2. 作者は「結界師 指南之書」の中で、「妖ではなく、力を使う時に、具現化して出てくるタイプの物」と説明している。

関連項目

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